初恋マリッジ~エリート外交官の旦那様と極上結婚生活~
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うららかな日差しが心地いい、四月上旬の日曜日。
私の誕生日を祝うために集まった大勢の人たちの前で、ケーキに立つ七本のロウソクをフウッと吹き消す。
「おめでとう」というお祝いの言葉と拍手が鳴り響くなか、東京の成城にある自宅で誕生日パーティーが華やかにスタートした。
カラフルな風船がデコレーションされた室内を、着飾った人たちが行き交う光景に心が弾む。でも今日の主役はこの私。くれぐれも粗相のないようにと、母親に何度も注意された。
初めて袖を通したブルーのドレスはとても気に入っているけれど、お人形のように大人しくしていないとならないのは退屈でつまらない。
招待客に挨拶して回る両親と兄の横で肩をしゅんと落としていると、聞き覚えのある声が耳に届いた。
「小夜子ちゃん。お誕生日おめでとう」
「結城のおじさま!」
顔を上げて、おじさまのもとに駆け出す。
「久しぶりだね。また大きくなったかな?」
「うん。好き嫌いしないでたくさん食べてるもん」
「そうか。いい子だ」
頭を優しくなでてくれるおじさまと一緒に笑い合う。
「今日は小夜子ちゃんに、自慢の甥っ子を紹介しようと思ってね」
「おいっこ?」