初恋マリッジ~エリート外交官の旦那様と極上結婚生活~
やっぱり、両親の考えは古い。真紀の言う通り、私たちは〝まだ〟二十七歳だし、令和の時代に親が決めた相手と結婚するなんてあり得ない。
「あのね、実は親に……」
すがるように今までの経緯を説明すると、真紀がケラケラと笑い出す。
「なにそれっ! おもしろい!」
「ちょっと、笑わないでよ」
人の不幸を楽しむなんて、タチが悪い。
真紀を軽く睨み、二杯目のワインを飲んだ。
「ごめん、ごめん。あのさ、お見合いのことを直君に相談してみたら?」
「相談?」
予想だにしていなかった真紀の言葉に驚き、目をしばたたかせる。
「お見合いなんかやめろと言われたら脈アリ。思い切って彼に告白する。反対にそうかと流されたら脈ナシ。彼のことはあきらめてお見合いすればいいんじゃない?」
真紀がワインを飲みながら明るく言う。
いきなりお見合いの相談をされても、彼も困るだろう。
「そんな簡単に言わないでよ」
ため息交じりの返事を聞いた真紀が、さらに追い打ちをかける言葉を口にする。
「彼にお見合いのことを言うか言わないのか、決めるのは小夜子だからね」
「……うん」
真紀の厳しい言葉にうなずき、悩ましげに頬杖をついた。