宿敵御曹司の偽り妻になりました~仮面夫婦の初夜事情~
山形の話で、やはり大田原は信用できない人物だという事がわかった。
あの見合いの前に渡された一花の『釣り書き』は大ウソだったのだろう。
まあ、『釣り書き』という物自体が虚飾だろうが。
陸は風間に指示を出した。
「暫く、島から指示を出せるよう、仕事の環境を整えたい。」
『島からですか?』
「悪いが、君が最低限必要な物を運んで欲しい。』
『わかりました。』
「それから、島谷一花について詳しく調べてもらいたい。」
『何かありましたか?』
「大田原からの一方的な説明では不明な点が多すぎる。」
『はあ…。』
「学歴、家族構成、何でもいい。なるべく詳しく調べてくれ。」
『わかりました。最善を尽くしますが…。』
流石に風間も、一花との間に何があって陸の気が変わったのかは聞きにくい。
あれ程、無視していたのに…全く関心が無かった筈なのに…。
「ちなみに、東南アジアの某国の大使の娘と仲が良い。」
『何とおっしゃる方でしょう。』
「サーマート大使の娘、シリラット嬢だ。」