宿敵御曹司の偽り妻になりました~仮面夫婦の初夜事情~



それから一緒にシャワーを浴びて、ベッドに入った。



「一花…。」


彼はいつも名前を呼ぶ。何度も、何度も…。

キスの雨を降らせながら、低く優しい声で…一花の名を呼ぶ。

「陸さん…。」


ベッドでは遠慮せずに彼の名を呼んだ。



高まってきた彼をそっと触りながら、一花は決心した。


大胆に彼を押さえつけて、その上に跨ったのだ。

「一花?」


「大好きよ、陸さん。」

「あ、やめろ!」




「ああ…。」

酔った勢いもあたかもしれない。一瞬の痛みなんて気にもならなかった。


ただ、彼が欲しい。



「ダメだ、一花…それ以上は…。」


一花の長い足が彼にしっかりと絡まり、離れない。

それで、彼の理性も崩れ去ったのだろう。

陸も一花を強く抱き込みぐるっと位置を変えた。もう止まらなかった。

「一花っ…。」


やっと、二人は結ばれた。



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