キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
***

「え? パーティ?」
久しぶりに智成がうちに遊びに来てお兄ちゃんと三人いつもの飲み会となった。
珍しくお兄ちゃんがおつまみを作ってくれてる間、智成がパーティに私を連れていきたいと言い出した。
「そう、アメリカ大使館主催のパーティだ。著名人はじめ芸能人も来るから見ものだぞ」
芸能人に会ってみたいだろ? なんてそそられる誘惑をしてくる智成にちょっと興味が湧きつつ戸惑う。
「で、でも、そんなパーティに私みたいな一般人行っていいの?」
「同伴者と出席するのは義務みたいなものだから問題ない」
基本は家族だけども、恋人や婚約者、会社の同僚なんかもパートナーとして同伴するらしい。
私は智成の恋人として、パーティに参加するということなのか。
改めてそう考えるとなんだか照れくさいな。
どうしようっかな~と返事もせずもじもじしてるとおつまみを作り終えたお兄ちゃんがお皿をテーブルに置きながら決定事項のように言った。
「ああそれ、茉緒は俺と行くことにしたから」
「はあっ!?」
「え? お兄ちゃんもパーティ行くの?」
「ああ、俺も海外事業部代表で呼ばれてる」
「なんで陸翔が勝手に決めてんだよ! お前は部下のあの子と行けばいいだろ? 益木彩也子だったか、陸翔が目にかけている部下でお前の……」
「あ~! わ~っ! あいつは親友の結婚式があるとかで実家に帰るんだよ! ってか、智成余計なこと言うな!」
「へえ~、ふう~ん」
智成が確信を突こうとしたところにお兄ちゃんの大きな声で妨害が入り詳細は分からないけども、なんとなくピンときた私はお兄ちゃんに生暖かい視線を送る。
お兄ちゃんには部下の益木彩也子さんという想い人がいるようだ。
でもまだ付き合ってはいないのだろう。いたら絶対自慢してくるはずだもの。

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