キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
「あ、またため息ついて。そんなにため息ばかりついてたら幸せが逃げるわよ」
「あ、ははは」
寛子さんに指摘されて乾いた笑いが出てまたため息が出そうで息を止めた。
「なにか、悩んでるんでしょう? 私に話してみない?」
寛子さんはお姉さんのように優しく言ってくれて、私は泣きそうになった。
仕事終わりに寛子さんに付き合ってもらって悩みを打ち明けた。
智成が大会社の御曹司だったこと、お見合い相手が傍にいること、私は全然会えてないこと、お父さんにも嫌われていてこのまま付き合って未来はあるのかという不安を長々と語っても寛子さんは嫌な顔せずうんうんと聞き入ってくれて、話し終えた頃には少しすっきりしていた。
「へえ、彼氏はあのKグループの御曹司様なの? 初対面の時は気づかなかったけど、確かに風間と名乗ってたわよね、どうりで見たことがあると思った」
「え? 寛子さん智成のこと知ってるんですか?」
「うん、実は私、Kグループの会社のひとつの風間不動産で働いていたから」
「へえ、そうなんだ」
智成のことは直接会ったことはないけど、数年前に社内報のようなもので未来を担う新人という紹介で、智成が紹介されたことがあるらしい。
そこに映っていたのがかなりのイケメンでKグループトップの社長令息ということもありかなり話題になったらしい。
どこに行っても智成の容貌とステータスは注目の的で妻の座を狙っている女性は多いという。
「そりゃあ、浮気だけでなく、お見合い相手が傍にいるのも気になるよね。茉緒ちゃんがため息つくのもわかるわ」

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