キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
***
顔に掛かる髪を除けて俺の腕の中ですやすや眠る茉緒を見つめた。
午前三時を回る頃まで話し込んでうとうとしだした茉緒をベッドに運び、抱き締めながら寝ることにしたのだが、正直眠れない。
思いがけず茉緒から逢いに来てくれたのはものすごくうれしかったが、好きな女が目の前にいるのに手が出せないのは拷問に近い。
上を向き片手を額に当てため息が出る。
俺はこの怒涛の一カ月を振り返った。
あのパーティの後、急展開が待っていた。
吞み潰れていた俺はホテルの一室で電話にたたき起こされガンガンする頭痛を押さえ電話に出ると父からだった。
『昨日の話をしよう。今すぐ来なさい』
ごくりと生唾を吞んでしまったのは仕方がない。
実の父とはいえいつもあの人の前に行くと俺は委縮してしまう。
だが、ここで負けていられない。俺は最難関の父を越えなくては茉緒と一緒にいられないのだと覚悟を決め実家に帰った。
待ち受けていた父の前でもう一度、茉緒と付き合っていること、結婚も考えていることを説明し、有川との縁談ははっきりと断った。
難しい顔で黙って聞いていた父に負けじと睨みつけるように見つめていると、父は大きく息を吐く。
『お前の気持ちはわかった』
『じゃあ……』
『ただし、条件がある』
『条件?』
『本社に戻りプロジェクトに携わってもらう』
『プロジェクト? あの、ショッピングモールのことですか?』
風間ホールディングス主導でとある地域に巨大ショッピングモールを建設する話は数年前から始まっていた。
風間不動産が土地を買収、建設を行い、貿易を主とするエカトル他、関連企業が選りすぐりの店舗及び商品を斡旋する一大プロジェクトだ。
ちなみに前にトラブって急遽陸翔が交渉に行った企業もそのひとつだった。
プロジェクトはもう終盤でオープンは来年のはず。今更携わるのは遅い気がする。
顔に掛かる髪を除けて俺の腕の中ですやすや眠る茉緒を見つめた。
午前三時を回る頃まで話し込んでうとうとしだした茉緒をベッドに運び、抱き締めながら寝ることにしたのだが、正直眠れない。
思いがけず茉緒から逢いに来てくれたのはものすごくうれしかったが、好きな女が目の前にいるのに手が出せないのは拷問に近い。
上を向き片手を額に当てため息が出る。
俺はこの怒涛の一カ月を振り返った。
あのパーティの後、急展開が待っていた。
吞み潰れていた俺はホテルの一室で電話にたたき起こされガンガンする頭痛を押さえ電話に出ると父からだった。
『昨日の話をしよう。今すぐ来なさい』
ごくりと生唾を吞んでしまったのは仕方がない。
実の父とはいえいつもあの人の前に行くと俺は委縮してしまう。
だが、ここで負けていられない。俺は最難関の父を越えなくては茉緒と一緒にいられないのだと覚悟を決め実家に帰った。
待ち受けていた父の前でもう一度、茉緒と付き合っていること、結婚も考えていることを説明し、有川との縁談ははっきりと断った。
難しい顔で黙って聞いていた父に負けじと睨みつけるように見つめていると、父は大きく息を吐く。
『お前の気持ちはわかった』
『じゃあ……』
『ただし、条件がある』
『条件?』
『本社に戻りプロジェクトに携わってもらう』
『プロジェクト? あの、ショッピングモールのことですか?』
風間ホールディングス主導でとある地域に巨大ショッピングモールを建設する話は数年前から始まっていた。
風間不動産が土地を買収、建設を行い、貿易を主とするエカトル他、関連企業が選りすぐりの店舗及び商品を斡旋する一大プロジェクトだ。
ちなみに前にトラブって急遽陸翔が交渉に行った企業もそのひとつだった。
プロジェクトはもう終盤でオープンは来年のはず。今更携わるのは遅い気がする。