キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
***

茉緒の唇は甘くてやわらかくて気持ちがいい。
唇だけでなく頬や鼻や瞼や耳、至る所にキスを落とすとクスクスとくすぐったそうに笑う茉緒がかわいくて夢中になる。
自分がこんなにキスが好きだとは思わなかった。
どちらかというとキスに夢中になるなんてことはなく淡白な方だと思っていた。
彼女を甘やかしたいと思うのも茉緒が初めてでこんな自分が滑稽に思えるときもあるけど欲求は止められない。
「好きだ茉緒」
「うふふ、幸せ」
キスの合間に甘くつぶやくとまどろんだ表情で茉緒が微笑む。
それが愛しくて仕方がない。
愛情ってこうやって湧いて出てくるものなんだなと心が満たされていく喜びを感じ、もっと深く繋がりたくて夢中で唇を貪った。
「んっ」
苦しそうに声を上げた茉緒にはっとし顔を上げる。
気づけば自分も息が苦しく、荒い息を整え目を瞑っている茉緒の頬を撫でた。
「ごめん茉緒、苦しかったか?」
そう気遣うように言いながら手は首筋を撫で胸へと降りていく。
もちろんキスだけで終わるつもりはない。
その先へと欲がむくむくと膨らんでさあ次の段階へ、と思っていたが茉緒の反応がなくて顔を覗き込んだ。
「茉緒……?」
開かない瞼。すやすやと寝息をたて完全に寝てしまっている茉緒にガックリと脱力。
「またお預けかよ~」
まさかキスの合間に寝てしまうとは、俺の膨らんだ欲はどうしてくれる!
もう、寝ててもいいから襲ってしまおうかとも思ったが、ふふっと笑った声が聞こえて茉緒の顔を覗き込んだ。
「幸せそうな顔しやがって、このっ」
鼻を摘まんでやったってのに微笑んだまま寝入ってる茉緒に襲う気も削がれてしまった。
こんなに幸せそうな顔して寝ているのは俺のせいだと思うとまあいいかと思う。
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