キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
その後、説明を聞くとテロの混乱に巻き込まれお兄ちゃんは頭を負傷しているそうだが命に別状はなく、益木さんも軽傷で無事らしい。
負傷者が多かったため、軽症者を一時預かる場所が設けられふたりともそこに運ばれ、頭を打って気を失っていて身元確認が遅れたらしい。
怪我の程度はわからないが帰国には問題ないということで急遽帰国の手続きを取って帰る手はずを整えてる最中で明日には無事な姿をみられるという。
ほんの少し晴れやかな表情で私たちはホテルに向かうことになった。
ホテルに戻っても心配で眠れぬ夜を過ごすだろうと覚悟していたのにやっと無事が確認できてほっとした。
明日ちゃんと無事な姿を見ないことには本当の安堵とはいかないだろうけど心は軽い。
帰り際見送ってくれる智成に笑顔を向ける。
「ありがとう智成」
「俺は、なにも。傍にいてやれなくてごめんな」
「ううん。お兄ちゃんたちのために忙しかったんだもんね。本当にありがとう」
今やっと心に余裕が持てたからか、智成が一生懸命情報収集に勤しんでくれたことに感謝ができた。
傍にいてもらえなくて心細かったけど、智成だって親友が行方不明なのは心配で辛かったに違いないと今なら思える。
「今日はご両親とホテルに泊るだろ? 安心して親子水入らずを楽しんで。明日には陸翔にも逢えるからな」
「うん」
優しく頭を撫でられそれを素直に受け入れた。
少し疲れた顔をする智成はまだ残って仕事があるらしく、せっかくうちに泊まりに来てたのに私は両親とホテルに泊るので今日は自分の家に帰ることになるだろう。
また明日、と挨拶を交わして私は両親と会社を後にした。
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