キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です

「な、なによ、バレないように協力してって言ったのにちょっかい掛けてくる智成が悪いんでしょ」
「俺は黙っておくとは言ったが触らないとは言ってない」
「ちょっ、話が違っ……!」
思わず声が大きく出たところでキスで口を塞がれて執拗に舌を絡め取られて文句を言おうにもすべて飲み込まれた。
その間にも胸をまさぐられゾクゾクと快感が全身を走る。
この数日ですっかり私の体を熟知した智成は弱いところを攻め立て私の思考回路はすぐにショートした。
「あっ……んん」
お兄ちゃんがいるっていうのに!
すぐ隣の部屋じゃないだけましだけど、なけなしの理性で何とか声が出ないように口を噤む。
「すっげえ、もうぐしょぐしょだ」
パジャマの下に手を突っ込み下着の上から指でなぞるとそんな卑猥なことを言ってにやりとする智成を睨んだ。
でももう体は熱く火照って全身で智成を迎え入れる準備は整っていく。
じらすように下着の上から何度もなぞられ下腹部がじくじくと疼いた。
かぷっと胸の先端を口に含み舌でコロコロと転がす智成を恨めしそうに見てももう荒い息しか出ない。
早く、早く、智成のすべてが欲しい。
涙目で懇願するように智成を見つめると智成は妖艶な目を細めた。
下着の中に入った指が潤った中心に滑り込むとそれだけで痙攣したように快感が走り目がチカチカした。
「んっ……ふう」
敏感なところを何度も攻め立てられ快感を逃がすように深く息を吐くと、智成はぴたりと止まり手を引き抜くと体を起こした。
「さて、気もすんだし、寝るとするか」
「えっ?……ええぇぇぇ……」
まさか、ここで終わり?
私の体をこんなにしておいていきなり放置ですか!?
にやりと意地悪くにやけた智成を見て愕然としてしまった。


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