政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
いきなり、ぎゅうぎゅうと力一杯抱き締められた。

「く、苦しいです、零士さん!」

「あ、……すまん」

少し赤い顔で零士さんが私を離す。

「いえ……」

それを見ていたら、私も恥ずかしくなってきた。

「さっきの清華、凄く可愛かった。
だからなんでも言うことを聞いてやろう」

「じゃあ、行っていいんですか!?」

思わぬ許可に興奮して、ぐいっと顔を零士さんに近づける。

「ああ。
その代わり、遅くならないうちに帰るんだぞ?」

「はい!」

気がついたら、零士さんの顔が間近にあった。
目が合って、みるみる顔が熱くなっていく。
なのに彼は私の唇に、自分の唇を重ねた。

「あの……?」

「それだけ顔を近づけるってことは、キスしていいってことだろ?」

するりと零士さんの手が私の頬を撫でる。
違う……いや、仕方ないのか?

「こういう無防備なことをして、他の男からキスとかされるなよ?」
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