政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
「ご褒美ってなんですか……?」

「んー、食べ終わったら話す」

零士さんは食事を再開したが、私は刑の執行を待っている気分です……。

食事が終わり、零士さんはいつものようにソファーで私を膝の上にのせた。

「それで、ご褒美ってなんですか……?」

上目遣いでそっと、彼の顔をうかがう。

「んー?」

早く言ってほしいのに、零士さんはなかなか言わなくて焦れったい。

「あのー?」

「そーだなー」

零士さんははぐらかすようにくすくす笑っていて、なにを言われるのかどきどきする。
ゆっくり顔が近づいてきて、彼は私の耳もとに口を寄せた。

「清華が……」

ぼそぼそと彼が囁くにつれて、顔が熱を持っていく。
それは年のわりにまだウブな私には到底、許せそうにない行為だった。

「……それ……無理……」

涙目で零士さんを見上げる。

「じゃあ、仕方ないな」

はぁーっとわざとらしく彼がため息をつく。
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