政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
『私なんてよろしいのですか……?』
などと遠慮されたが、彼女は今では私のよき友人だ。
ぜひ、祝ってもらいたい。
「素敵……」
一歩、歩を進めるごとに感嘆のため息が参列者から漏れる。
スタンドカラーのレースの上身頃に、同じくレースたっぷりのスカート、ボリュームのあるトレーンはクラッシックな会場に思惑どおりマッチしていた。
私を待つフロックコート風衣装の零士さんも素敵だ。
父から私を託され、零士さんが力強く頷く。
ふたり、祭壇の前に並んで式がはじまった。
ステンドグラスから燦々と降り注ぐ光の中、神に愛を誓う。
「誓いのキスを」
零士さんの手がベールを上げ、唇が重なる。
私は世界一、幸せな花嫁だ。
零士さんも世界一幸せな花婿だったらいいな。
式のあとはパーティが行われる。
立食だしドレスはトレーンを取って、身軽に動けるようにした。
「とても綺麗ですわ」
鞠子さんが褒めてくれて嬉しい。
「それに零士さんも清華さんもこんなにお幸せそうで。
……なのに、私ったら」
自分のやったことを思い出しているのか、彼女はばつが悪そうに俯いた。
「気にしていないのでいいですよ」
などと遠慮されたが、彼女は今では私のよき友人だ。
ぜひ、祝ってもらいたい。
「素敵……」
一歩、歩を進めるごとに感嘆のため息が参列者から漏れる。
スタンドカラーのレースの上身頃に、同じくレースたっぷりのスカート、ボリュームのあるトレーンはクラッシックな会場に思惑どおりマッチしていた。
私を待つフロックコート風衣装の零士さんも素敵だ。
父から私を託され、零士さんが力強く頷く。
ふたり、祭壇の前に並んで式がはじまった。
ステンドグラスから燦々と降り注ぐ光の中、神に愛を誓う。
「誓いのキスを」
零士さんの手がベールを上げ、唇が重なる。
私は世界一、幸せな花嫁だ。
零士さんも世界一幸せな花婿だったらいいな。
式のあとはパーティが行われる。
立食だしドレスはトレーンを取って、身軽に動けるようにした。
「とても綺麗ですわ」
鞠子さんが褒めてくれて嬉しい。
「それに零士さんも清華さんもこんなにお幸せそうで。
……なのに、私ったら」
自分のやったことを思い出しているのか、彼女はばつが悪そうに俯いた。
「気にしていないのでいいですよ」