政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
いつまでも気にする彼女に笑いかける。
もうそんな、気に病まないでほしい。
「清華さん……。
今度は私が、清華さんにご恩を返す番ですわ。
清華さんと零士さんの幸せを邪魔する人間は、私が排除して差し上げますわ」
「えっと……。
そのときは」
小さく両手でガッツポーズして彼女は鼻息荒くやる気になっているが、なんか悪い予感がするのでそういう事態にならないように祈りたい。
口々に皆、祝福の言葉をかけてくれる。
温かく、幸せな時間。
こんな式を挙げさせてくれて、零士さんには感謝しかない。
結婚式から三日後は披露宴だった。
「緊張しているのか」
会場の前で零士さんと並び、ドアが開くのを待つ。
「反応が怖いです……」
〝ドレスで黙らせる〟なんて豪語したが、それでも緊張した。
今日のドレスは零士さんと、会社の皆さんにしか披露していない。
私の両親も、零士さんのご両親にも当日のお楽しみだと秘密にしてあった。
「ほら、いくぞ」
係の方が指でカウントし、ドアが開く。
最初は盛大な拍手だったが、私の姿が見えるにつれてまばらになっていった。
おかげで、一歩を踏み出すのに勇気がいる。
もうそんな、気に病まないでほしい。
「清華さん……。
今度は私が、清華さんにご恩を返す番ですわ。
清華さんと零士さんの幸せを邪魔する人間は、私が排除して差し上げますわ」
「えっと……。
そのときは」
小さく両手でガッツポーズして彼女は鼻息荒くやる気になっているが、なんか悪い予感がするのでそういう事態にならないように祈りたい。
口々に皆、祝福の言葉をかけてくれる。
温かく、幸せな時間。
こんな式を挙げさせてくれて、零士さんには感謝しかない。
結婚式から三日後は披露宴だった。
「緊張しているのか」
会場の前で零士さんと並び、ドアが開くのを待つ。
「反応が怖いです……」
〝ドレスで黙らせる〟なんて豪語したが、それでも緊張した。
今日のドレスは零士さんと、会社の皆さんにしか披露していない。
私の両親も、零士さんのご両親にも当日のお楽しみだと秘密にしてあった。
「ほら、いくぞ」
係の方が指でカウントし、ドアが開く。
最初は盛大な拍手だったが、私の姿が見えるにつれてまばらになっていった。
おかげで、一歩を踏み出すのに勇気がいる。