今さら好きだと言いだせない
定時を少し過ぎたころ、町宮が帰り支度をしてオフィスを出た。俺もすぐに後を追うためにデスクの上を片付ける。
会社を出たところで彼女と落ち合って……などとエレベーターの中で考えを巡らせてロビーまで行くと、出入り口のあたりで高木さんに肩を抱かれた町宮がいた。
彼女は逃げながらなにか抗議しているのに、高木さんがお構いなしに口説いているように見えた。俺がそれを許せるはずはない。
感情的になるな、冷静に、と頭ではわかっていても、俺の心の中はあっという間に怒りで満ち溢れた。
彼女と付き合っているのは自分だと、俺は勝ち誇るように言い切る。
「これ以上俺の女に手を出すな」
わざと声に怒気を含ませた。血迷って殴りかからなかっただけマシだ。
これで高木さんがすんなりと引くとは思えないけれど、町宮を好きな俺としてはこれくらい牽制しておいてちょうどいい。
俺は町宮の手を引いて、裏道にあるレトロなカフェに入った。
無意識にキョロキョロして落ち着かない町宮を見ていたら、俺のほうが逆に冷静さを取り戻した。
そして、昨日の溝内さんとのやりとりを話し、咄嗟に嘘をついたことを謝る。
会社を出たところで彼女と落ち合って……などとエレベーターの中で考えを巡らせてロビーまで行くと、出入り口のあたりで高木さんに肩を抱かれた町宮がいた。
彼女は逃げながらなにか抗議しているのに、高木さんがお構いなしに口説いているように見えた。俺がそれを許せるはずはない。
感情的になるな、冷静に、と頭ではわかっていても、俺の心の中はあっという間に怒りで満ち溢れた。
彼女と付き合っているのは自分だと、俺は勝ち誇るように言い切る。
「これ以上俺の女に手を出すな」
わざと声に怒気を含ませた。血迷って殴りかからなかっただけマシだ。
これで高木さんがすんなりと引くとは思えないけれど、町宮を好きな俺としてはこれくらい牽制しておいてちょうどいい。
俺は町宮の手を引いて、裏道にあるレトロなカフェに入った。
無意識にキョロキョロして落ち着かない町宮を見ていたら、俺のほうが逆に冷静さを取り戻した。
そして、昨日の溝内さんとのやりとりを話し、咄嗟に嘘をついたことを謝る。