あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
それからはベンチ座って、日が暮れるまで二人で話をしていた。

昔の思い出話が次々に出てきて、話が尽きなかった。

「楽しいね、遥。こんなに昔の話ができるの遥ぐらいだよ」

「奈央は昔から、俺のそばを離れなかったからな」

「そりゃそうだよ。だって私、遥のこと大好きだったもん」

「……えっ?」

……しまった。なに言ってんだ私。今さら告白なんかして。

「あの、違う!違うから!大好きって言うのはほら、幼なじみとして好きだったっていうことだよ!」

一瞬静まり返ったけど、遥が吹き出すように笑って場の空気がほぐれた。

「なんでそんなに焦ってんだよ。わかってるよ、そんなこと」

「そう、だよね。わかってるよね」

私だけテンパってばかみたい……

「はーあ。楽しすぎて、このままずっとここにいたいな」

取り戻せないと思っていた七年間の空白が、徐々に埋まっていく感じがした。

二人で夕日を眺めて思い出にふけた。

「……こんなに綺麗な夕日見たの、初めてかも」

「綺麗な夕日」じゃなくて、「夕日が綺麗に見える」が正しいのかもしれない。
< 149 / 210 >

この作品をシェア

pagetop