傾国の姫君
「私が、正英を見ていなかったから……」

涙が零れる。

何であの時、直ぐに家の前に出なかったのだろう。

なぜ私は、庭の方に行ってしまったのか。

「自分を責めないで、心我。この頃の子供は、ちょろちょろ動き回るんだよ。悪いのは子供が来たのに、馬を止めなかったあいつらだよ。」

「そうだよな、そうだよな。」

二人は、私のせいではないと、言ってくれる。


「とにかく、葬式を出してやろう。」

その時だった。

村の長が、私の家にやって来た。

「葬式は出せん。王に無礼を働いた者だからな。」

「そんな!」

私は村の長に迫った。

「葬式を出させなかったら、極楽に行けないじゃないか。」

「心我。悪いな。」

「何とかならないの!?悪いのは、あいつらだろう!」

「王の列の前に出た2人が悪いんだ。」

そう言って村の長は、手を軽く手を合わせて、家を出て行ってしまった。

「そんな事って、あるの……」
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