傾国の姫君
翌日から私は、階段を降りて、水を汲む事になった。

「これが毎日?ええ!?」

信じられない。

荷物を持ってだって、数時間かかったって言うのに?

「地獄だよ。」

でも、地獄だっていい。

どうせあの秦王を殺せば、地獄に落ちるんだから。


やっと、階段を降りて、水を汲むと結構重い。

「これを持って、階段を昇るの?」

階段を降りるだけで、息が切れるのに。

「ぬぅぅぅぅ!」

これで挫けていたら、秦王なんて倒せない!

「はっ!はっ!」

腕をプルプルさせながら、階段を必死に登った。


階段を昇り切ったのは、陽も昇ってからだった。

「そんな調子じゃ、今日は水酌みだけで終わるぞ。」

「はい!」

汲んできた水を樽に入れたけれど、全然足りない。

「さあ、行け!」
< 31 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop