傾国の姫君
そして夕方からは、舞の練習が始まる。

「何度も言うが、心我は筋がいい。舞を覚えるのも、早い。」

「ありがとう。」

「だが、剣術を習うのは、まだまだだな。」

「ええ?」

類は、私に剣を持たせた。

「振り回してみろ。」

「こうかい?」

勇んで振りまわしてみたけれど、腕はふにゃふにゃしていて、不格好だ。

「まだ、腕の力がついていないんだな。」

類は、私の腕を見ると、鼻で笑った。

「筋肉がつけばいいと思うが、あまりついても、怪しまれる。」

「どうするんだよ。」

「剣の舞を舞えるぐらいで、腕を鍛えるのは、止めるんだな。」

そう言われても、私には分からない。

「とにかく、剣を持って、舞えればいいんだろ!」

「そういう事だ。」

類はそう言うと、夕食の用意とお風呂の準備をしてくれた。

食事の用意をしなくてもいいのが、この道場のいいところだ。

「今日は、疲れただろう。もう風呂に入ればいい。」
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