独占欲つよめ王子は、私だけをとくべつ甘く溺愛したい。
始業式が終わって、体育館から教室に移動する。
校長先生のお話いつもより長かったな。
ほとんど家族の夏休みの思い出ばかりだった。
でもきっと、それだけ幸せなんだよね。
私も俊と過ごした夏を、誰かに聞かせたいって思っちゃうもん。
だけど、2人だけの秘密にもしたいし……
よくばりなのかなっ!?
「はぁ、長かった……。
時間の半分は学校に関係ない話だったし」
廊下をならんで歩くと、けだるげに制服のネクタイを動かす俊。
そんな仕草さえも胸が甘く高鳴る。