若旦那様の溺愛は、焦れったくて、時々激しい~お見合いから始まる独占契約~
私はそんな風に見えていたのかと言葉を失っていると、彼は俯きがちに私の手を軽く握りしめた。
「俺はずるいから、偽りの関係を自分から言い出しておいて、婚約破棄に関して口を閉ざし続けてた。里咲を誰にも渡したくない。俺の妻として、これからもずっとそばにいて欲しい。愛してる」
こんなに蓮さんのことを好きなのにと考えて、はたと気がつく。
姿勢を正して、おまけに咳払いもしてから、私は改めて彼と向き合う。
「そっか、そうですよね。言ってませんでした。私……蓮さんのこと好きです。大好き」
はにかみながら想いを告げると、蓮さんは私を見つめたまま動きを止めた。
私は恥ずかしさを堪えながら、告白を続ける。
「実は高校の頃から、好きだったんです。あのボールペンを渡すとき、告白も一緒にするつもりで、でも蓮さんは渡瀬先輩を大切に想っていると聞いて、結局できませんでした」
苦笑いした瞬間、私は優しく腕を引かれ、再び蓮さんの腕の中へ。
私もためらいながら腕を伸ばして、蓮さんにしっかりと抱きつく。
彼の胸元に頬をくっつけると、抱きしめてくる腕の力が僅かに増した。