若旦那様の溺愛は、焦れったくて、時々激しい~お見合いから始まる独占契約~
再会したあの瞬間にそう感じてくれていたのかと驚き、同時に嬉しくて胸が震える。
「まったくそんな風に見えませんでした。私の祖父の手前、来てくれたんだとばかり」
「実際は、逃すもんかって必死だったよ。だから、無理やり繋ぎ止める様なことまでしてしまった。里咲には申し訳なかったけど、顔を見るたび愛しさが募って、婚約破棄だけは言い出せなかった」
「それは私も同じです。偽りでも良いから、少しでも長く蓮さんのそばにいたくて、余計なことは言わないようにしてました」
ゆっくりと蓮さんの顔が近づいてきて、私は目を閉じる。
今度は頬にキスされて、そのくすぐったさに微かな笑い声がこぼれ落ちた。
「想いを告げて、嫌がられたらと思うと怖かった。……でも、もっと早く勇気を出せば良かった」
キスの続きはと眼差しで問うと、蓮さんが優しく微笑む。
「呆れるほど、俺は里咲しか見てない」
私の欲望を満たすように、唇が重なり合う。
甘やかで、時に切なくて、狂おしいほどの熱情を味わうように、繰り返し求め合う。
「蓮さん、大好き」
「俺もだ。愛おしすぎてどうしようもない」