若旦那様の溺愛は、焦れったくて、時々激しい~お見合いから始まる独占契約~
熱く塞がれていた唇が離れ、無意識に後退りするも、まるで逃げることを許さないとでも言うように彼は私を壁に押し付け、荒々しく再び唇は奪われる。
舌先に翻弄されれば、熱に浮かされたように次第に何も考えられなくなっていく。
薄く開いた目から見る蓮さんの表情がとても色っぽい。
焦れるように体を反応させながら、初めてのキスに夢中になる。
狭い箱の中で、自分のものとは思えないほど甘ったるい吐息が響いた。
二十三階でエレベーターのドアが開いたことで我を取り戻したけれど、蓮さんは熱い眼差しそのままに、無言のまま私の手を引いて歩き出す。
そして家のドアを開け、玄関内へ入った瞬間、また強引に唇が奪われる。
呼吸を乱しながら靴を脱ぎ捨てれば、彼が私を横抱きにして、そのまま廊下を進み出した。
器用に開けたドアの先は、蓮さんの部屋。
ここに来るまで、拙いながらも必死にキスに応えていたけれど、その先に起こるだろう事柄までは考えもしなかった。
スーツの上着を脱ぎ捨て、ネクタイも緩めた蓮さんがベッドに横たわった私の上に覆い被さってきたところで、私は完全に怖気付く。