君の知らない恋の話
ふわりと和子ちゃんが笑う。まるで花が咲いたような綺麗で可憐な笑顔。その表情が、一番好きなの。
「髪、結っていい?」
「いいよ〜」
和子ちゃんの髪を結んで、動画で勉強したヘアアレンジをしてみる。自分の髪でさえしたことがないのに、和子ちゃんの笑顔が見たくて、ふわりと甘い香りのするこの髪に触れたくて、必死で覚えたんだ。
「わあ、可愛い!」
心臓が跳ねた。
和子ちゃんと過ごす時間は何よりも嬉しくて、特別な色に染まっていく。中学三年間同じクラスで、班活動のたびに和子ちゃんと一緒に行動した。ただ、そばにいられるだけで幸せなんだ。
でも、高等科に進学して冬になった頃、和子ちゃんが頬を赤く染めて「彼氏ができたの」と聞かされた時、胸がズキンと痛む。あれ?どうして?
和子ちゃんの彼氏は、隣のクラスのサッカー部の男子だった。彼の方から告白してきたらしい。和子ちゃんは頬を赤く染めて、嬉しそうにそのことを話す。
「おめでとう。幸せになってね」
「ありがとう」
「髪、結っていい?」
「いいよ〜」
和子ちゃんの髪を結んで、動画で勉強したヘアアレンジをしてみる。自分の髪でさえしたことがないのに、和子ちゃんの笑顔が見たくて、ふわりと甘い香りのするこの髪に触れたくて、必死で覚えたんだ。
「わあ、可愛い!」
心臓が跳ねた。
和子ちゃんと過ごす時間は何よりも嬉しくて、特別な色に染まっていく。中学三年間同じクラスで、班活動のたびに和子ちゃんと一緒に行動した。ただ、そばにいられるだけで幸せなんだ。
でも、高等科に進学して冬になった頃、和子ちゃんが頬を赤く染めて「彼氏ができたの」と聞かされた時、胸がズキンと痛む。あれ?どうして?
和子ちゃんの彼氏は、隣のクラスのサッカー部の男子だった。彼の方から告白してきたらしい。和子ちゃんは頬を赤く染めて、嬉しそうにそのことを話す。
「おめでとう。幸せになってね」
「ありがとう」