廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「過分なお言葉、恐悦至極にございます」

ツンとすまして言うと、ユグリス王子は少しだけ「おや?」という表情をした。
子供らしくない、と思われたのかもしれない。
ここは取り繕って置くべきか……と一人葛藤していると、国王陛下が言った。

「話は尽きぬがこの辺でそろそろ始めるとしよう。皆が待っておる」

「そうですわね」

おばあ様はユグリス王子に促され、用意されていた席に着く。ダリオンはおばあ様の隣、私の席はダリオンのすぐ横に用意されていた。
着席すると、周りの貴族たちが一斉にこちらを見た。
広い会場は、数多のレグナント貴族に埋め尽くされ、一様に主役であるおばあ様の動向を見つめている。
まず国王陛下が挨拶をし、次におばあ様が簡単に感謝の意を述べ始めると、会場の緊張感が高まった。
普通に喋っているだけなのに、息をするのも躊躇われるような圧を感じる。
そのおばあ様の言葉が終わると、また国王陛下が言った。
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