廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「私は子供が嫌いだ」

「……はい。知っています……」

「それは、ワガママでうるさく、簡単に泣くからだ。泣けば解決すると思っている、小賢しい生き物だ」

ダリオンは流暢に子どもの欠点をあげつらう。
何もそこまで言わなくても……。
そんな理不尽な思いが私の胸を過ったけど、次のダリオンの言葉で全て吹き飛んでしまった。

「お前は、子供であるのに、痛みに泣き喚いたりしなかった。私の知っている子供とは、どこか違うようだ……」

「そ、そ、そ、それは……どのような意味……ですか?」

もう気付いているのですか!?
外見は子ども、中身は大人だということにー!?

「意味?そのままの意味だが?」

ダリオンは淡々と言った。
その様子を見て、私は少し安堵した。
違和感を感じてはいるけど「中身が子どもじゃない」と気付いた訳ではなさそう。

「そ、そうですか。よくわかりませんが、私は少し変わっているのかもしれません」

世の中には、変わった子どももいる。
そう納得して、この話を忘れてくれたらいいな。
なんて軽く考えていると、ダリオンが言った。

「まぁ、それはそれとして。話は変わるが、意地やプライドで自身の身を危険に晒すのは阿呆のすることだぞ」

「ええっ!?今それ言います?」

一度はスルーしたはずのお小言が、ブーメランの如く私に突き刺さる。
怒るなら怒るで、どうして最初にしてくれないの!
完全に振り回されて、今、私、ノーガードでしたよ!
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