廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「ならば、宜しいですかな?ルキア様」

「え、ええ。私のお芝居でよければ。本物とは程遠いですが精一杯やりたいと思います」

「おお!ありがとうございます!早速ローレウス殿下とルイザ妃殿下に伝えて参ります!」

マイラーは、言うや否や立ち上がり、深く頭を下げると出口へとまっしぐらに進んだ。
私のような者に頼るほど、切羽詰まっていたのかと、驚く反面、事の重大さに不安が過る。
ルイザ様に喜んでもらえるようなお芝居が出来るだろうか?
……いや、引き受けたのならやるしかない。
責任を持ってやり遂げよう。
それにはエレナやローリー、そしてミレイユ、彼女たちの力が必要だわ。
あとは、アルカディア劇団。
もう一度ちゃんとお芝居を見て、台詞を覚えてしまわなくてはいけない。
微妙なニュアンスは実際見て練習しないとしっくり来ないのよね。

「おばあ様!私、アルカディア劇団に行ってきます!」

「あら早速?やる気十分ね!でも一人じゃ不安だわ。そうだ、エレナを連れて行きなさいな」

「はい!わかりました」

さてと。
やることが目白押しだわ。
私は応接室を飛び出すと、エレナを掴まえて詳細を説明した。
そして、彼女とともにアルカディア劇団へと向かったのである。
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