廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「あなたが劇団の芝居を見て覚えている時、私も側にいていいですか?」
「……側に?え……ずっと?」
「側に、ずっとです」
アレストは頷きながら微笑んだ。
こちらとしては問題ないけれど、お芝居を見ている私の側にいてなにが楽しいの?
彼の心中が理解出来ず、私は小さな声で「はい」と答える。
するとアレストは、両手を打って立ち上がり、ヒョイと私を抱き上げた。
「では早速行きましょう!今からなら午後の公演に十分間に合います」
「え!?あの、座長さん!?え?ええっ!?」
その早業になす術もなく、私の体は彼の腕のなかにすっぽりと収まっていた。
「お、お待ちください!」
慌てて止めようとしたエレナを優雅にかわし、アレストは私を抱いたまま余裕のステップで走り出した。
遅れをとったエレナも、急いで私たちを追いかけるけれど、疾風のようなアレストにはなかなか追い付けない。
ただ者じゃないって思ったけど、実は忍者じゃないの?
あまりの早さに必死でしがみついていると、あっという間に舞台袖に辿り着いた。
舞台袖では、お化粧もバッチリの役者たちが午後の部に向けて待機している。
アレストはゆっくりと私を下ろすと、驚く彼らに私を紹介した。
みんなアルカディア国の人なのか、アレストと同じ濃い茶色の瞳である。
私の瞳も同じ色。
そう思うと、全然関係ないのに親近感が沸いた。
「……側に?え……ずっと?」
「側に、ずっとです」
アレストは頷きながら微笑んだ。
こちらとしては問題ないけれど、お芝居を見ている私の側にいてなにが楽しいの?
彼の心中が理解出来ず、私は小さな声で「はい」と答える。
するとアレストは、両手を打って立ち上がり、ヒョイと私を抱き上げた。
「では早速行きましょう!今からなら午後の公演に十分間に合います」
「え!?あの、座長さん!?え?ええっ!?」
その早業になす術もなく、私の体は彼の腕のなかにすっぽりと収まっていた。
「お、お待ちください!」
慌てて止めようとしたエレナを優雅にかわし、アレストは私を抱いたまま余裕のステップで走り出した。
遅れをとったエレナも、急いで私たちを追いかけるけれど、疾風のようなアレストにはなかなか追い付けない。
ただ者じゃないって思ったけど、実は忍者じゃないの?
あまりの早さに必死でしがみついていると、あっという間に舞台袖に辿り着いた。
舞台袖では、お化粧もバッチリの役者たちが午後の部に向けて待機している。
アレストはゆっくりと私を下ろすと、驚く彼らに私を紹介した。
みんなアルカディア国の人なのか、アレストと同じ濃い茶色の瞳である。
私の瞳も同じ色。
そう思うと、全然関係ないのに親近感が沸いた。