廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
5、セドリックの行方
ダリオンが屋敷を出て行ってから暫くして、行政区ロダンは慌ただしくなった。
窓の外を兵士が行き交い、騎兵が列をなして行進する。
エスカーダ邸のある上地区から商業区付近の下地区へとローラーをかけて探しているようだ。
人数が少ないのは、兵のほとんどを商業区の探索に回らせているから。
おそらく、馴染みのない行政区より商業区にいる可能性が高いと、ダリオンは考えたのだ。
応接室にトマスとおばあ様、ミレイユを残し、私とエレナは食堂の方に移動した。
食堂のテーブルには、予めローリーにお願いしておいたルミナリエスの地図が広げてある。
商業区はロダンの三倍の広さがあり、場所も入り組んでいる。
所々に小高い丘と小さな森もあって、非常に探しづらい地形になっていた。
「セドリック様がよく薬草探しに行くという森はどの辺かしら?」
私はローリーに尋ねた。
料理人は香草を求めてたまに森に入る。
香草のある場所には、薬草も生えていることが多いらしい。
「はい。薬草、香草が多い森は商業区に三ヵ所。でも、この季節に薬草がとれるのは一ヵ所で、セドリック様が行くとすればそこでしょう」
ローリーが指差す場所を、私とエレナは覗き込む。
そこは庭園や国立博物館などがある広い公園の一角であった。
ここで、身動きが取れなくなっているのかしら。
でも、人通りは結構多いと思うけど。
「ねぇ、ローリー?博物館があるから、この辺りの人通りは多いわよね?動けなくなっても、誰かがすぐ見つけないかしら?」
「いえ、残念ながら、薬草が採れる森と博物館は真逆の方向になりますので、昼間でも人は極わずかです。しかも香草や薬草を取りに行くのは、限られた人間ですから、さらに人は少なくなりますね」
「そう。だったら発見されない可能性が高い、ってことよね」
ダリオンが屋敷を出て行ってから暫くして、行政区ロダンは慌ただしくなった。
窓の外を兵士が行き交い、騎兵が列をなして行進する。
エスカーダ邸のある上地区から商業区付近の下地区へとローラーをかけて探しているようだ。
人数が少ないのは、兵のほとんどを商業区の探索に回らせているから。
おそらく、馴染みのない行政区より商業区にいる可能性が高いと、ダリオンは考えたのだ。
応接室にトマスとおばあ様、ミレイユを残し、私とエレナは食堂の方に移動した。
食堂のテーブルには、予めローリーにお願いしておいたルミナリエスの地図が広げてある。
商業区はロダンの三倍の広さがあり、場所も入り組んでいる。
所々に小高い丘と小さな森もあって、非常に探しづらい地形になっていた。
「セドリック様がよく薬草探しに行くという森はどの辺かしら?」
私はローリーに尋ねた。
料理人は香草を求めてたまに森に入る。
香草のある場所には、薬草も生えていることが多いらしい。
「はい。薬草、香草が多い森は商業区に三ヵ所。でも、この季節に薬草がとれるのは一ヵ所で、セドリック様が行くとすればそこでしょう」
ローリーが指差す場所を、私とエレナは覗き込む。
そこは庭園や国立博物館などがある広い公園の一角であった。
ここで、身動きが取れなくなっているのかしら。
でも、人通りは結構多いと思うけど。
「ねぇ、ローリー?博物館があるから、この辺りの人通りは多いわよね?動けなくなっても、誰かがすぐ見つけないかしら?」
「いえ、残念ながら、薬草が採れる森と博物館は真逆の方向になりますので、昼間でも人は極わずかです。しかも香草や薬草を取りに行くのは、限られた人間ですから、さらに人は少なくなりますね」
「そう。だったら発見されない可能性が高い、ってことよね」