廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
積年の恨み、と言ったシルヴェスター陛下は一瞬震えるほど恐ろしい表情を見せた。
よほど、深い恨みがあるのだろう。
もしかしたら、私と同じく、身内が拐われたのかもしれない。
「各地に放っている部下の情報で、奴らがレグナントに向かったと連絡があった。そして、奴らの狙いの中に、シエナの娘、ルキアが入っていると聞いた私は、ユグリスと連絡を取り合い、奴隷商人捜索を始めたのだ」
「え?あの、陛下?どうしてお母様の名前をご存じなのですか?」
シルヴェスター陛下から出るはずのない言葉を聞いて、驚き問い返した。
アルカディアの国王陛下と少数民族に生まれたお母様。
共に東方の生まれではあるけど、接点はないのでは……。
その時、突如ある物語を思い出した。
ーー「王子と赤い髪の巫女」
アルカディアの政治情勢と、奴隷商人に聞いたお母様の話。
ふたつを照らし合わせると、そこにある真実が浮かび上がる。
「まさか。まさかシルヴェスター陛下……あなたは……」
前のめりになる私に、陛下は柔らかく目尻を下げた。
その表情は懐かしげであり、切なげであり……いろんな感情が渦巻いているように見えた。
「そうだ。私が王子レスト。お芝居は多少脚色こそされているが、実話だよ。巫女サリファはシエナで君の母親。そして、私がこの世で一番愛する人だ」
「やはり……」
驚く私の瞳を、シルヴェスター陛下は凝視した。
お芝居の重要人物、サリファの恋人の王子レスト。
そういえば、陛下のミドルネームは「レスト」だった。
よほど、深い恨みがあるのだろう。
もしかしたら、私と同じく、身内が拐われたのかもしれない。
「各地に放っている部下の情報で、奴らがレグナントに向かったと連絡があった。そして、奴らの狙いの中に、シエナの娘、ルキアが入っていると聞いた私は、ユグリスと連絡を取り合い、奴隷商人捜索を始めたのだ」
「え?あの、陛下?どうしてお母様の名前をご存じなのですか?」
シルヴェスター陛下から出るはずのない言葉を聞いて、驚き問い返した。
アルカディアの国王陛下と少数民族に生まれたお母様。
共に東方の生まれではあるけど、接点はないのでは……。
その時、突如ある物語を思い出した。
ーー「王子と赤い髪の巫女」
アルカディアの政治情勢と、奴隷商人に聞いたお母様の話。
ふたつを照らし合わせると、そこにある真実が浮かび上がる。
「まさか。まさかシルヴェスター陛下……あなたは……」
前のめりになる私に、陛下は柔らかく目尻を下げた。
その表情は懐かしげであり、切なげであり……いろんな感情が渦巻いているように見えた。
「そうだ。私が王子レスト。お芝居は多少脚色こそされているが、実話だよ。巫女サリファはシエナで君の母親。そして、私がこの世で一番愛する人だ」
「やはり……」
驚く私の瞳を、シルヴェスター陛下は凝視した。
お芝居の重要人物、サリファの恋人の王子レスト。
そういえば、陛下のミドルネームは「レスト」だった。