廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「重要な事実を知らせないといけない。ルイザ妃が体調を崩した件があったろう?ルキア、君が救ったあの病、実はナリスが毒を盛ったものと判明した」

「そ、そんな……」

命を助けられたというのに、王族の命を狙うなんて、なんと愚かな……。
思いがけない事実に、私は口を覆いおばあ様を見た。
しかし、おばあ様は扇を優雅に振りながら「そうでしょうね」とばかりに余裕綽々だったのだ。

「お、おばあ様はもしかしてわかってらしたのですか?」

「ええ。王太子宮で起こることなんて、だいたい妬みや嫉妬絡みのものよ。愛されているルイザ様憎さにお茶会の時に毒を盛ったのかも、と思ったから、それとなくダリオンからユグリス殿下に伝えてもらっていたのよ」

「大叔母様から話を聞いて調べてみると、ナリスの部屋で怪しい小瓶を発見した。それを急いでセドリックに調べてもらうと、とても珍しい毒物だということがわかった。徐々に体を蝕んでいくため、毒物とは気付かない、非常に恐ろしいものらしい」

殿下は一旦話を切り一息つくと、早口で続けた。

「ナリスを問い詰めた結果、毒物は例の奴隷商人から手に入れていたと判明した。これで、フェルナンシア王家と奴隷商人が未だに繋がっている事実が明らかになった……私の言いたいことがわかるかい?」
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