廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「ええ。私はルキア・フェルナンシアの後見人としてエスカーダ公爵を選んだまでで、まさか婚約者になるなんて思いもよらず……」
「それはこちらの台詞なのですが?」
今度は、静かに話を聞いていたダリオンが参戦した。
彼の言葉に私も心の中で同意する。
まさか、大英雄の婚約者になるなんて考えてもいなかったからだ。
「いいじゃないか。これで貴公も婚姻をせまる貴族や、しつこいご令嬢たちに悩まされることもないぞ」
「そうですよ。誉れあるエスカーダ公爵が男色だなんて不名誉な噂も払拭されますからね」
ユグリス王子とおばあ様に攻撃されたダリオンは、不快を露にしぴくりと眉を上げた。
これだけの整った容姿だから、令嬢たちから人気があるのは頷けるけど……男色って?
でも、朝から晩までランスと一緒にいるから、そうだと言われれば納得してしまいそう。
「たとえ私が本当に男色だとしても、この婚約は破棄出来ないのでしょう?」
「良くわかっているじゃない」
勝ち誇るおばあ様は、ユグリス王子と共に会場内へと歩を進めた。
「……行くぞ」
「は、はいっ」
私とダリオンも、おばあ様たちのあとを早足で追う。
一際背の高い大英雄と、それに必死で付いて行く子どもの姿は、滑稽に映ったに違いない。
その証拠に、ロビーにいた貴族たちの視線が刺すように痛かった。
それぞれの思惑が渦を巻き、不快感が私に纏わりつく。
負けまいとダリオンを追うと、やがて視界がぱっと開けた。
「それはこちらの台詞なのですが?」
今度は、静かに話を聞いていたダリオンが参戦した。
彼の言葉に私も心の中で同意する。
まさか、大英雄の婚約者になるなんて考えてもいなかったからだ。
「いいじゃないか。これで貴公も婚姻をせまる貴族や、しつこいご令嬢たちに悩まされることもないぞ」
「そうですよ。誉れあるエスカーダ公爵が男色だなんて不名誉な噂も払拭されますからね」
ユグリス王子とおばあ様に攻撃されたダリオンは、不快を露にしぴくりと眉を上げた。
これだけの整った容姿だから、令嬢たちから人気があるのは頷けるけど……男色って?
でも、朝から晩までランスと一緒にいるから、そうだと言われれば納得してしまいそう。
「たとえ私が本当に男色だとしても、この婚約は破棄出来ないのでしょう?」
「良くわかっているじゃない」
勝ち誇るおばあ様は、ユグリス王子と共に会場内へと歩を進めた。
「……行くぞ」
「は、はいっ」
私とダリオンも、おばあ様たちのあとを早足で追う。
一際背の高い大英雄と、それに必死で付いて行く子どもの姿は、滑稽に映ったに違いない。
その証拠に、ロビーにいた貴族たちの視線が刺すように痛かった。
それぞれの思惑が渦を巻き、不快感が私に纏わりつく。
負けまいとダリオンを追うと、やがて視界がぱっと開けた。