廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
晩餐会の会場に入ると、先に着席していた貴族たちが一斉に起立した。
本日の主役、カトレア・エスカーダに対する礼である。
おばあ様とユグリス王子は中央の赤絨毯をゆったりと突き当たりまで歩く。
そこにはレグナントのベルナード国王陛下とミラ王妃が座っており、その隣にはローレウス王太子とルイザ王太子妃もいた。
武装国家と呼ばれる国のトップなら、きっと筋骨隆々の好戦的な人たちだろう、と想像した私の予想は見事に外れた。
国王陛下は垂れ目で人の良さそうなオジサマ。
王妃は丸顔で肝っ玉母さんのような雰囲気がある。
王太子も王妃に良く似た丸顔の柔和な人で、王太子妃に至っては、穢れを知らぬ天使のような人だった。
彼らを見て、おばあ様が復帰を急いだ理由の一つがここにある気がした。
王家のみなさんは、揃いも揃っておっとりとした人たちである。
ただ一人、ユグリス王子を例外として、他にはかりごとに長けた者はいないのだと思う。
失礼だけれど、狡猾な貴族たちを上手く操っていくのには不向きだ。
おばあ様の社交界復帰は、エスカーダ家の威光をとりもどすことが目的ではあるけど、それは同時に王家を守ることに他ならない。
「陛下。今宵はこのような素晴らしい晩餐会を開いて下さり、感謝しております」
おばあ様は優雅に挨拶をした。
「叔母上、そんな堅苦しい挨拶は無しにしよう!貴女が王都へ帰って来るのを、私とミラがどれほど心待ちにしていたか……」
「そうですよ!本当に良かったですわ!また、ご一緒にお出かけして下さいませね」
ベルナード陛下とミラ王妃は涙目で感極まっている。
引きこもってから社交界が荒れたという話をローズから聞いていたけど、陛下たちのこの様子を見ると、どれだけ大変だったのがわかる。
特にミラ王妃は踊り出しそうなほどの喜びようだ。
本日の主役、カトレア・エスカーダに対する礼である。
おばあ様とユグリス王子は中央の赤絨毯をゆったりと突き当たりまで歩く。
そこにはレグナントのベルナード国王陛下とミラ王妃が座っており、その隣にはローレウス王太子とルイザ王太子妃もいた。
武装国家と呼ばれる国のトップなら、きっと筋骨隆々の好戦的な人たちだろう、と想像した私の予想は見事に外れた。
国王陛下は垂れ目で人の良さそうなオジサマ。
王妃は丸顔で肝っ玉母さんのような雰囲気がある。
王太子も王妃に良く似た丸顔の柔和な人で、王太子妃に至っては、穢れを知らぬ天使のような人だった。
彼らを見て、おばあ様が復帰を急いだ理由の一つがここにある気がした。
王家のみなさんは、揃いも揃っておっとりとした人たちである。
ただ一人、ユグリス王子を例外として、他にはかりごとに長けた者はいないのだと思う。
失礼だけれど、狡猾な貴族たちを上手く操っていくのには不向きだ。
おばあ様の社交界復帰は、エスカーダ家の威光をとりもどすことが目的ではあるけど、それは同時に王家を守ることに他ならない。
「陛下。今宵はこのような素晴らしい晩餐会を開いて下さり、感謝しております」
おばあ様は優雅に挨拶をした。
「叔母上、そんな堅苦しい挨拶は無しにしよう!貴女が王都へ帰って来るのを、私とミラがどれほど心待ちにしていたか……」
「そうですよ!本当に良かったですわ!また、ご一緒にお出かけして下さいませね」
ベルナード陛下とミラ王妃は涙目で感極まっている。
引きこもってから社交界が荒れたという話をローズから聞いていたけど、陛下たちのこの様子を見ると、どれだけ大変だったのがわかる。
特にミラ王妃は踊り出しそうなほどの喜びようだ。