堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「多分。あの、うまく言えないのですが。ジル様に嫌われたくないです。ジル様が責任をとるとおっしゃってくれたから、それに応えるように、婚約者としての義務をきちんと果たすべきだと思っていました。ですが、こうやってジル様と共に時間を過ごすうちに、ジル様に嫌われたくないって思うようになってきました。まだ、十回しかお会いしたことが無いのに」
「十回、なのか?」
その回数を彼女が知っていたことと、それしか会えていなかったことへの驚き。
「はい。今日が記念すべき十回目でした。このような記念すべき日に、ジル様とお芝居を見に行くことができて、とても嬉しいと思いました」
それはエレオノーラの心からの気持ち。
「そうか」
ジルベルトは静かに言う。彼女が嬉しいと言ってくれたことが、彼にとっても嬉しい。
「ですが、それを利用するような形になってしまい、本当に申し訳ありません。ジル様まで利用するようになってはジル様の婚約者として不適だと思いますし、またジル様にこのような感情を抱く私は諜報部として失格だと思っています。今回の事件の全貌が明らかになったら騎士団の方には退団願を出します」
「辞めるのか? 第零騎士団を?」
「十回、なのか?」
その回数を彼女が知っていたことと、それしか会えていなかったことへの驚き。
「はい。今日が記念すべき十回目でした。このような記念すべき日に、ジル様とお芝居を見に行くことができて、とても嬉しいと思いました」
それはエレオノーラの心からの気持ち。
「そうか」
ジルベルトは静かに言う。彼女が嬉しいと言ってくれたことが、彼にとっても嬉しい。
「ですが、それを利用するような形になってしまい、本当に申し訳ありません。ジル様まで利用するようになってはジル様の婚約者として不適だと思いますし、またジル様にこのような感情を抱く私は諜報部として失格だと思っています。今回の事件の全貌が明らかになったら騎士団の方には退団願を出します」
「辞めるのか? 第零騎士団を?」