ばぁか、
ただ年が近いだけ。ただ家が近いだけ。ただ幼なじみなだけ。

会えば軽口に憎まれ口を叩き合うばかりの、ロマンチックな甘い雰囲気なんて一ミリも流れない者同士。

私たちに訪れるべき未来は、最初からこういう形だったなんてこと、誰にでも分かる当たり前。

それでも一縷の希望に縋らずにはいられなかった。勘違いをしていたかった。

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