SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
「航!」

会長室に入るなり、母さんが俺の名前を呼んで手を振る。

「突然何だよ!?母さん」

「おいおい、航…早波さんと結婚するって本当か?」

母さんと一緒に応接ソファを囲んで、コーヒーを啜っていた父さんが熱い視線を送り、質問して来た。

「父さん…突然何だよ!?」

俺と葉月は慌てた。

「上沼さんから訊いたのよ。ねっ、克己」
「あぁ」
父さんと母さんは俺達を好奇な目で見つめ、嬉しそうに笑い合った。

「二人でスィートルームの宿泊したんだろ?全く。俺は早波さんを説得しろとは言ったが…口説けとは言ってないぞ」

遠回しに言ってたクセに。
俺は恨めしそうに父さんを見つめた。
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