政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
早くというように壱都さんは私の手をとった。
いいのかなと思ったけど、ここはイギリスで日本じゃない。
私達を知っている人は誰もいない。
壱都さんは樫村さんと話をし、車のキーを受け取った。
樫村さんは自分が運転するのにと少し不満そうだった。

「二人で出かけたいのはわかりますが、無理はしないでくださいよ。疲れているでしょう?」

「平気だ。樫村。俺の代わりにロンドン支社に顔をだしておいてくれ」

「わかりました」

やっぱり仕事が忙しいようだった。
それなのに私に付き合って観光していいのだろうか。
壱都さんは私を車にのせると、ロンドン市内を走った。
狭い道が多いロンドン。
壱都さんは慣れた様子で運転していた。

「留学は大学?」

「そうです。発音を何度も直されました」

「それは俺も同じだよ」

「壱都さんも留学していたんですか?」

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