天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
「ちょっ」
「初めてじゃないだろう。そんなに照れるな」
照れるに決まってんでしょう!以前はどうだったか知らないけど、記憶のない私は初めて同然よ。
あまりにもくっついてくる紅蓮を食い止めるため話を進める。
「じゃあ紅蓮は何歳なの?」
「…人間と違ってあまり年齢は数えないのだが…んー、約二千五百歳だな」
え…。
規格外の数字に驚いた。
「なぜ引く」
「紅蓮って…実は相当年寄り?」
こんな若々しい見た目でありながら中身はもしかして、おじいちゃん?