天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
紅蓮は笑った顔をひきつらせた。
「馬鹿か…。私のどこが年寄に見える」
「だって二千五百歳ってどう考えても年寄…」
「人間と同じ感覚で考えるな。そなただって魔界では二千歳だったぞ」
二千歳!?
白蘭の驚く顔を見て紅蓮は笑った。
「私が年寄ならば、そなたも十分年寄だな」
そんなに長寿だなんて、どんな感覚で生きているのよ…。
それから数日、私は紅蓮と共に過ごした。
皇宮で死を覚悟したからか何気ない日常がとても幸せに感じた。
特に何もすることは無かったが想いが通じ合った白蘭と紅蓮は互いに身を寄せ合い幸せだった。