天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
「神達はその話題で持ち切りですぞ。天帝が白蘭様を天后宮に迎え入れたのを見て、いつ婚姻するのかと!」
天后宮…。
「はやく陛下を安心させ天界を支える母となることを私達は望んでいます」
「…」
「神官様、朝議が始まります…お急ぎください」
「そうだな。では白蘭様失礼します」
何も言わない白蘭に侍女が助け船を出した。
神達は一礼すると朝議へと向かった。
「白蘭様…気にしないでください。陛下は白蘭様の気持ちを何より大切にしているのです」
「…ええ」
天后宮。たしかに他の宮より豪華だと感じていた。
だけど天后宮だったなんて。
神達がああいうのも無理はない。
それからしばらく散策をするも気分が晴れず宮に戻ることにした。