黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
「帰ってきてよかった」
「はい? さ、さっきからなによ! 何か文句ある⁉︎ だから早く手を離してって!」
意味が分からなさ過ぎて、思わずそう怒って修を睨みつける。
そんな私を見て、修は呆れたように息を吐いた。
「なんで男と二人で密室にいて、なんでそんなに無防備なんだ」
「……へ?」
「あれだけ散々教えたろ。男ってこういうものだって。もう忘れたのか?」
掴まれたままの右手に力が籠る。「もう一度、きちんと思い出させるか?」