黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?

 ちらりと修を見ると、修は超絶不機嫌そうにこちらを見下ろしていた。
 それを見ると私の口は慌てたようによく動いた。

「わ、私が怪我しちゃったから手当してくれただけなの!」
「それは? ナニに使うつもり?」

 指さされたのは私の手の中の下着だ。

「こ、これはゴミ箱倒して出てきただけ! 使うってなによ! こんなの使うはずないでしょ!」

 私がそれをまたゴミ箱に投げ入れると、修はにこりと笑ってから、栗山先生に向き合い、

「あとは俺が引き受けますから、プライベートで関係のない先生はすぐにお帰りください」

と冷たい声で告げた。
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