蒼い炎
「クリス、ステファナを部屋から出すな。何があってもだ」
「ワンっ」
「え、テオファニス様!」
慌ててついて来ようとするステファナの前に体を滑り込ませるクリス。聞き訳がいいペットだ。ステファナのお願いも役に立つものだ。
和むのはここまでにして、一体誰だ。王の使いでなければ、まさかステファナの両親か…。もし、ステファナの両親がステファナを連れ戻しに来たのなら、俺は、どうするべきだ。
1階に降りると、確かにドアはノックされている。
しかも、相当荒々しく。いつか、ステファナが訪ねてきた時よりも荒々しい。
表情を引き締め、ドアに近づく。ステファナ、お前は帰りたいのか。それとも…。
ドアの鍵を開ける。次の直後勢いよく開くドアに慌てて下がる。ドアに体当たりでもしたのか、屋敷の中に転がり込んできたのは男だった。