蒼い炎
しばらくすると、ファナの口は俺の手首から離れる。顔を覗き込むと飢えは収まったらしく、赤い瞳は落ち着きを取り戻していた。
「テオ…」
文句があるような顔だ。だが、その反面眠たそうな顔もしている。
全く、人の気も知らずに…。
「お前が悪いんだぞ、ファナ。お前のせいだ」
「…ファナ、悪い子?」
「…違う。言葉が悪かったな。忘れろ」
抱きしめれば甘えてくる。ファナのせいではない。全部、俺のせいだ。
視界が歪む。…さすがにまずいか。だが、ファナに無理をさせるわけにはいかない。飢えは寿命を縮ませる。これ以上、ファナに負担は…。
「…テオ?…ッテオ!!?」
ファナの悲鳴のような声が聞こえる。だが、意志とは反対に体は言うことを聞かない。
ファナの泣きそうな顔が見えたのが最後、意識を手放した。