蒼い炎

「そしてここが街です。お買い物ができます」
「…でも、お買い物、ここでしてるよ?」
「ここに来るのは商人…そうですね。お店を持たないで売り歩くんですよ」
「街は、おみせ?」
「店がほとんどですね。商人もいます」
「ふえ~」
「そして、この城と街を中心にして森が広がっています。そして、この森の外は人が住んでいる場所です」
 キリルの言う通り、我々の領地は城を中心とした城下町が広がっている。城下町は貴族ほど城に近く、下級になるほど遠い。
 分かりやすい身分配置だ。
「ねぇ、テオのおやしきは、どこ?」
 不意に聞こえたファナの声はなぜか、凛とその場に響く。キリルは言葉に詰まり、それはと言葉を濁した。
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