蒼い炎

 この力のせいですべてを失った。両親も、親友と言えた友も、離れていった。離れて、1人ここに住まわされた。
 恐れと畏怖。同胞を死に至らしめるこの能力はやがて破滅の力と呼ばれ、俺は破滅(カタストロフィ)の名をつけられた。
 誰が好き好んでこのような力を欲するだろう。だが、我々が持つ能力は、それぞれが持つ深淵に秘めた思いが外に影響を与えると言われている。だから、破滅の力を持った俺の深淵には、破滅を望む思いがあったと言うこと。
 だからこそ、俺は王とここでの自由を認められる代わりに、極力街には降りないという締約を交わした。
 ファナ。なんて顔をしている。どうして、泣きそうな顔をする。…お前も、俺が怖いのか…?
 ファナは小さな腕を広げ、俺にしがみつくように抱き着いてくる。
「…テオ、ファナ、ずっといる」
「…ファナ」
「だから、だから泣かないで」
 …泣く?この俺が?
 何を言っているんだ、ファナは…。泣いているのは、お前だろうに。
 俺の胸に顔を押し付けたまま涙を流すファナの背をあやすように叩く。
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