蒼い炎
「テオファニス様、ファナ様は…」
「まだ安定しない。まぁ、赤子もそのようだと聞く。しばらくは腹がすかねば起きん」
部屋の外で待ち構えていたキリルもファナのことが気になるらしい。初日で嫌われたというのに珍しいことだとテオファニスは気づかれないように笑う。
「左様ですか。そうでした、ご要望の物が揃いました。ご覧になりますか」
「どこにある」
「客間に」
「すぐに見る」
「かしこまりました」
返事をしてすぐに離れていくキリルの後を自分のペースで歩く。
屋敷を照らすのはロウソクに灯された火。一定の間隔で並ぶ明かりだが、薄暗いのには変わりない。大きな窓が等間隔に並ぶが、我々の時間にそこから日の光が入ることはない。