蒼い炎
「失礼いたします。テオファニス様、ファナ様、お待たせいたしました」
10分後、部屋に入って来たリリスが食事を持ってきてもファナはまだ離れない。それどころかまだ涙目だ。
「ファナ、服を掴んでいたらスプーンが持てないだろう」
「…てお」
「ファナ様、食べなければまた痛いですよ」
リリスが差し出すスプーンを利き手ではない方で受け取ったファナだが、食べようとしない。じっと俺を見上げたまま、食事には見向きもしない。
仕方なく、スプーンを取り上げてリリスが差し出している粥を受け取って、少しかき混ぜる。少しずつだが、米粒の形がはっきりしてきた。
「ファナ」
スプーンを近づければ口を開けて食べる。ヒナのようだな。