蒼い炎

「気に入られたようで何よりです」
「褒美に食べさせてやるならいいだろう」
 開いた口に入れてやると、今度は頬に両手を添えながら嬉しそうな顔をする。
 単純だな。本当に。
 お腹がいっぱいになったのか、あくびをして膝の上に乗ってくる。しばらくあやせば寝てしまって、穏やかな顔をしている。
「リリス、ファナを風呂に」
「はい。テオファニス様、お食事は…」
「ファナの風呂の後で構わん」
「できるだけ急ぎます」
 ファナを抱きかかえたリリスが頭を下げて部屋を出て行く。
 入れ替わるように入って来た顔が同じ女たちが食器を片づけ、キリルが顔を見せる。
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