蒼い炎
「テオファニス様、緊急の使いが…」
「どこだ」
「王子からです」
「…ッチ、勘付いたか」
「いかがなされますか?」
「ファナを城にやるつもりはない」
あのような場所に行かせてなるものか。
ベッドから立ち上がり、部屋を出る。応接間に向かいながらもイライラは抑えが利かない。
ノックもせずにドアを開け放つと、ソファーに腰掛けた男が背筋を伸ばす。
「テオファニス殿、ヴァンピール王子よりの伝令であります」
「なんだ」
「明日、貴殿が保護した幼子と共に城へ参れとのことです」
「…ほお?俺に、城へ来いと?」
随分おかしいことを言う。王子使いの男は顔を引きつらせ、身を引く。
対面するソファーに腰掛け、女が置いたティーカップに手を伸ばす。